今の時代、日本でフラを学べる場所は数々ありますね。
スタジオを構えて、フラハーラウとして活動されている所もあれば、
フラサークルとして活動されている所もあり、
スポーツジムなどでジムの会員は好きな時に参加できるシステムなどなど。
特に彼らのやり方を否定するつもりはないですし、
それぞれ指導者の皆さんがフラを盛り上げたい気持ちがあると思うので、
僕もハワイ文化やフラを大切に思っている立場としてリスペクトしています。
ただ、ハワイではフラは彼らの文化であり、かなり厳しいしきたりの中で守られています。
特に流派というものは日本の歌舞伎や能に近く、
流派の家元という存在にハワイのクムフラ(大先生)は近いものとされています。
なので、ハワイでもコミュニティーセンターやホテルなのでフラを無料で教えているクムフラがいて、なんだか気楽に学べるのがフラと思われがちですが、
そんなコミュニティーセンターやホテルで教えてみえるクムフラの方々も、いざ自身のフラハーラウ(スタジオ)ではたして同じ様に優しく気楽にフラを指導されているかというと、答えはNOです。
ハワイではフラの流派を学ぶべく、ハーラウ(教室)に所属するということは、フラを学ぶだけでなく、クムフラの事を絶対的に師事し、思考や行動を理解し、指導を受ける者もクムフラと同じ道は歩み、学び、そしていつしか自身もフラを教える立場となり、クムフラからの全ての教えを取り入れながら次の時代へとフラを継承していく立場となります。
ただフラを学ぶ全ての人がその様な道を辿ることが出来るわけではありません。
もちろん、クムフラは全ての生徒に同じ様に指導をし、長い年月共にフラを通じて生きて行く中で、選ばれた者だけが、その流派を受け継いで指導する立場になることが出来ます。
フラの流派はそれぞれ違いますが、
自身が学んだ流派を全て理解し、
その流派を壊してしまうのではなく、正しく継承出来るほど、身に刻まれた存在だけが託される役割という事です。
フラは気軽に学べ、
特に動きがハードでもなく、
動きが複雑でもないため、
簡単な基礎さえ学べば基本時にはどんな方でも踊れる踊りです。
逆に言えば、どんな方でも指導できてしまいます。
ただ、フラの存在というものはハワイの文化、そして各フラハーラウのルーツの継承の方がハワイでは重要視され、それが美学とされています。
僕も数々日本やハワイでフラのコンペティションなどに参加させて頂き、ハワイの有名なクムフラの皆さんにジャッジをして頂きました。
彼はは必ず、カウラナトヨフラスタジオのフラにはしっかりレイラニアラマのフラが受け継がれていると言って頂き、ありがたい評価をしていただいております。
今雑誌やメディアで取り上げられているクムフラの皆さんも皆、昔はフラハーラウや自身の身内(フラ家系のクムフラ)で指導を受け、修行の日々を送り、卒業をして、フラの指導者として活動をされています。
ハワイの人にとって、フラはエンターテイメントではなく、フラの先祖代々受け継がれている大切な物です。
厳しい事を正直に言ってしまうと、
クムフラのいないフラスタジオのフラはフラではない。
いう事になります。
ちょっと表現が正しいかわからないですが、
今の時代日本では回転寿司が普及していて、機会が形どったシャリにネタを乗せるだけでお寿司が提供されるお店もありますね。
特に修行をなく、そのお店でアルバイトしている皆さんがお寿司を作ってレーンに流してくれています。
僕も回転寿司屋さんはたまに行くので、結構好きです。
でも、
はたして回転寿司屋さんでお寿司を握るわけでもなく、ただネタを乗せて流してくれるアルバイトの皆さんを『大正』と呼ぶかというと・・・それは呼ばないですよね。
何十年もお寿司屋さんで修行をし、親方に認められて初めて寿司職人になれるものだと僕は聞いています。
フラの流派もその点すごく似ているところがあります。
という事で、
フラの向き合い方は人それぞれで、
学ぶ側の皆さんが楽しめる事が大切だと僕は思います。
ただ、正しくフラを伝えてほしいと思っているハワイの人々がいる事を僕は常に意識をし、肝に命じて日々フラの指導をさせて頂いてます。
それがハワイ文化のフラへの、
僕のクムフラとルーツへの、
信じてフラハーラウについてきてくれているハーラウのメンバーへの、
責任だと僕は思っています。
という事でした。
次回はなんのお話をしようかな・・・